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<ネタバレ>劇中に“初恋”というフレーズが出てこないのに、この邦題は何とやらという感じだが、初恋という響きに相応しい透明感とみずみずしさを持ったアジア映画である。
台湾特有の、家屋の横を真っ直ぐに通る電車道。
その傍らに佇む、ひなびた時計店。
そこで繰り広げられる純粋なラブストーリー。
特に良かったのは、主人公の男女が川を二人で歩き、初めて手を触れ合うシーン。
それと共に流れる音楽が、これまた良い。
男女の出会いから生まれる、初めての肌と肌の接触。
その時の弾む心。
それが画面に現れた時、映画ならではの胸躍る感動をおぼえた。
終わらせ方はすっきりしないものの、それが奥行きをもたらしているとも取れる。
精神が分裂し、それにより親友の魂が宿るといった、オカルト的設定には難があるが、台湾の風景描写の素晴らしさ、純粋な恋愛を描いた内容など、それなりに楽しめるレベルの佳作だ。