<ネタバレ>不作な日本映画の1970年代にあっては、おそらく屈指の出来栄 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>不作な日本映画の1970年代にあっては、おそらく屈指の出来栄え。
長いのに飽きさせないスピーディな展開は素晴らしい。
ただし、スピーディさを優先するあまり、都合よすぎる展開があるのはご愛嬌。
それより何より、一番気になったのはラスト。
新幹線は無事停車し、高倉健をはじめとする犯人たちは全員死亡というハッピーエンドに違和感が。
最後に流れた、意味なく平和な感じのするショボイ音楽も違和感ありまくり。
これだけ犯人たちの背景を丁寧に描き、犯人側の人間性も描きながら、表向きはすっきりハッピーエンドというのは、どうもいただけない。
高倉健だけ独り海外へ逃亡し、飛行機に乗り込む高倉健の寂しい後ろ姿をとらえ、それを切ない音楽で包むという終り方が良かったんじゃないだろうか。
大金と引き換えに、かけがえのない仲間を失った寂しい高倉健を、盛り立てるような感じで終わらせてほしかった。