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<ネタバレ>沖縄のリアリティが欠如した見掛け倒しの沖縄映画が多い中、本作は中江裕司監督によるさすがの出来栄え。
特に、登川誠仁が登場するのが凄い。
しかも重要な役だ。
登川誠仁、その人を知らない人は、まずこの映画の良さを理解するのは難しいであろう。
単純でありがちなストーリーだし、途中意味もなく挿入されるミュージカル調の外人演奏は邪魔でしかない。
しかしながら、西田尚美の露出度、村上淳の控えめな爽やかさと、キャスティングに関しては、なかなかいい線をついてるように思う。
沖縄好きの内地の人間にとって、沖縄の離島で島の女性と恋し、そのまま結婚して島に永住というストーリーは、ただそれだけで魅力的である。
比較的沖縄に深く傾倒したナイチャーなら、感情移入できて楽しめるはず。
そしてナビィの駆け落ち。
これでこそ駆け落ちだ!
これでこそ60年越しの恋だ!
本当の恋をしたら、家族のことなんて考えちゃあいられない。
それが本当の恋というもの。
あそこで男と島を出るのをやめたら、おそろしく都合のよい甘っちょろい作品になっていただろう。
そういう点でも、非常なほどのリアリティを感じて秀逸。