<ネタバレ>ダスティン・ホフマンの演技が素晴らしい。
実にいい味を出し .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ダスティン・ホフマンの演技が素晴らしい。
実にいい味を出している。
フレンチトーストのくだりも良い。
しかしなんと言っても、最も味わい深かったのはラスト。
感動的な3人同居へと戻るハッピーエンドパターンか?!と半ばガッカリしながらラストシーンを見守っていたら、あらびっくり、元夫は元妻と一緒にエレベーターに乗らない。
つまりは、子供と3人の生活へ戻ることの拒否、という象徴的なラストシーンで締めくくった。
これは見事だった。
ここでヘタに3人一緒になってハッピーエンドじゃなくて、ほんと良かった。
それじゃあ、ただのクソ米国映画になってしまう。
今後、この3人のそれぞれの行く末はどうなるんだろう、と考える余韻が残る素晴らしく巧い締めくくり方であった。
ただし、、ただしだ。
ダスティン・ホフマンを中心に描き、まるで悪役扱いのメリル・ストリープという構図。
そして、その全編疎かにされるメリル・ストリープが、最後は泣いておしまいというラスト。
これらには、やっぱり米国映画の、自分(本作ではダスティン・ホフマン)が正しく、相手が悪いみたいな発想というか考え方が垣間見えてしまう。
まさにアメリカという国の持つ「自分が中心、あとは悪者」みたいな発想が背後に感じられて、少しがっかりもした。
夫妻をもっと公平に客観的に描写し、それであの終り方なら、更に素晴らしかったはず。
かといって、アメリカ映画に悪モンの存在しない映画を創れと言っても、どだい無理だろうけど。