<ネタバレ>ジョウ・シュンという女優さんは特別好みじゃないけど、この作品 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ジョウ・シュンという女優さんは特別好みじゃないけど、この作品自体はかなり好み。
超高層マンションと対比される密集したバラック街の趣きが良い。
周囲は道路で包囲されていて、デルタ地帯の様な状態の集落が舞台だ。
家屋の屋根と屋根がつながっていて、屋根づたいに移動できたりするところなんか、まさに“汚い”香港の風物詩。
バラックからバラックへ鉄製の橋が架かっていたりして、日本ではおよそ見ることのできない建物だらけ。
そんなバラック街を舞台に、話は繰り広げられる。
デブ男3人家族と、その近隣に住む怪しいネット商売をする少年。
そんな男4人のところに、“大陸娘”がやってくる。
16歳という設定らしいが、どう見ても未成年には見えず。
それはそれとして、その少女と関係をもった彼らは、後からその少女が美人局であることに気付かされる。
そして恐喝され、金を払わなかったネット商売の少年は、少女の仲間たちに右腕を上腕から切り落とされてしまう。
とまあ、エログロな内容で全編押しまくってくる。
直接的な描写はないものの、かなりエロいシーンが多い。
それと、本作の冒頭で、デブ3人家族がブタの血を体に付けながら、トラックに揺られる様はインパクト大。
デブ親父が、過っておばさんを殺めてしまい、商売道具でバラバラにしてミンチにし、飼っているブタに餌として与えてしまうシーンなんか、妙にリアリティがあったりして、立派なホラー。
腕を切られたネット商売をする少年が、近所のオバサンに他人の手を移植されてしまう話なんかは、半ばギャグだったが。
映像的な美しさをもった香港映画で、かなり好きなタイプの作品だった。
気色の悪いシーンと、むやみに多いエロシーンが、むしろ邪魔と感じるくらいだ。
少なくとも爽やかな作品ではない。
だけど、怪しくて汚い香港が好きな人なら、確実に楽しめる内容で、香港風味が豊かに薫る作品だった。