中国製作映画としては、チェン・カイコーの『さらば、わが愛/覇 .. >(続きを読む)
中国製作映画としては、チェン・カイコーの『さらば、わが愛/覇王別姫』に匹敵する濃度を持った作品。
チャン・イーモウは、この頃、素晴らしい作品を撮った。
現在に関しては、敢えて語らず。
抜群の才能が、出世的野心と金によって摘まれることの損失の大きさ、本作を観てこれを感じずにはいられない。
主演のコン・リーは、完璧なまでの大陸美人。
チャイナ服をとっかえひっかえ着こなす。
そして、巨大なのに閉塞感たっぷりの大邸宅。
妾4人とは羨ましくもあるが、現代日本の感覚からすると、むしろ寂しい印象の方が勝るかも。
とにかく、あのお城の様な邸宅は冷たい感じがする。
大体、気味の悪い小屋が屋上にある時点で頂けない。
だが、中国ならではの文化、もちろん中国の中でも特殊な世界での文化だろうが、我々日本人からしたら、カルチャーショックの何物でもない。
同じアジア圏の私から見てもショックを受けたくらいなので、欧米人が本作を観たらどんな感想を持つんだろうか。