敗残兵の生き残りをかけた脱出劇。
雄大な自然をバックに、緻 .. >(続きを読む)
敗残兵の生き残りをかけた脱出劇。
雄大な自然をバックに、緻密な人間の内側を見せる。
最終部へとつなぐ第5部なので、一つの作品としてみると物足りなさも感じるが、それでも十分楽しめた。
戦争ものとしても秀作であるし、人間ドラマとしても良くできている。
生き残るためには、非情なこともせざるを得ない状況下で、少しでも人間らしさを維持しようと悩み続ける、仲代達矢の姿が痛々しい。
それにしても、本作の仲代達矢は超人的にタフだ。
肉体的なタフさ。
いくらでも歩けるし、飢えや渇きにも強いし、喧嘩も強い。
戦時下ならなお更のこと、平和な世の中でも、これだけタフなら何でもできるだろう。
特に、男にとっては、これだけの肉体的頑強さというものは宝である。
そんなタフに対する羨望を本作の仲代達矢に感じ、そして、その男としてのタフさに魅力を感じた。
それを違和感なく演じる仲代達矢は、やはりもの凄い俳優だ。