<ネタバレ>文句なく傑作です。
あまりに濃密な2時間弱でした。
とに .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>文句なく傑作です。
あまりに濃密な2時間弱でした。
とにかく司葉子が綺麗。
そして脚を終始、出しすぎ!
細い腕にからまった腕時計も似合いすぎ。
スーツ姿も似合いすぎ。
元々美しい女優さんですが、司葉子をここまで美しく、清楚に、そしてはかなげに撮った成瀬巳喜男監督は凄いですね。
そして、素晴らしいのが、あの音楽。
哀しい旋律が耳から離れません。
たららららら~♪
うーん、メロドラマラスです。
これが成瀬監督の遺作というのだから驚きです。
最後の最後にこんな作品を撮った成瀬監督。
私はますます好きになりました。
成瀬監督の作品は、その鑑賞本数を重ねれば重ねるほど、好きになっていく不思議な魅力を持っていますね。
加山雄三が病床に臥しているときに、加山雄三は司葉子に「手を握ってくれませんか?」とせがみます。
司葉子は仕方なく手を握ります。
そしてすぐに手を放しました。
しかし、その後、今度は司葉子の方から手を握ります。
思わず握ってしまったのです。
このシーンには参りました。
非常に印象的なシーンですね。
司葉子の揺れ動く心情を、見事に描ききっていて見事です。
夫が亡くなった後、その夫を車でひき殺してしてしまった男を愛せるはずはない。
そういった理性と、目の前にいる男を好きになってしまったという女としての感情。
これがぶつかり合い、司葉子は苦しみます。
この葛藤の様子を、成瀬監督は見事に映し出しています。
これほどまでに、感情移入できる作品はそうはありません。
最後に別れた後、この二人はずっと苦しむのでしょうか。
再会はあるのでしょうか。
そんなことを観た後も考えてしまいました。
そういった余韻を残すラストは、素晴らしいの一言でした。
ところで、司葉子ですが、本作を観て更に好きになってしまいました。
自身の「お気に入り女優」に入れると共に、彼女の出演作をもっと観てみたいという気持ちになりました。
あ、そうそう!
本作で司葉子の名ゼリフがあります!
「ばはは~い!けろよ~ん!」
これです!
これが聞きたいから、また観て見たい。
それだけのインパクトがありました。
あー、「ばはは~い!けろよ~ん!」ってやってる時の司葉子って、なんてキュートなんだ。[良:1票]