イマジネーションを紡いだ内容で、リンチの処女作「イレイザーヘ .. >(続きを読む)
イマジネーションを紡いだ内容で、リンチの処女作「イレイザーヘッド」を想起させる。
この二つの作品が、この二人の監督にとっての処女作という共通点が興味深い。
ただ、主人公の男がどうもいただけない。
まるで村上春樹の小説の主人公のように、青春というものを苦悩や妄想、思い込みで埋め尽くしている。
そのような若造に興味もないし、退屈でしかない。
モノクロの映像は、言われているほど美しくない。
即興演出は、ヌーヴェル・ヴァーグの名作達と比べて面白味がない。
いかにもわざとらしく、ピンボールに遊び呆けるシーンが出てくるが、“青春に彷徨う若者たちの遊び”として、ワザとらしく象徴的に使われているのも、あざとさがあってよろしくない。
というか、作品自体がつまらない、というのが率直な感想。