<ネタバレ>これは実に評価の難しい作品。
壮大な映画で、飽きさせない演 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>これは実に評価の難しい作品。
壮大な映画で、飽きさせない演出は、さすがアメリカ映画の王道。
その一方で、宗教啓蒙映画としての偏りが凄まじい。
親友同士だった者が、政治的対立によって憎しみ合う関係になってしまう。
そこに救いはない。
武力で人々を制圧すると、必ず不幸がつきまとう。
一部の人間のみが良い思いをする。
これは、いつの世も共通だし、正しい描かれ方だと思う。
その一方で、広げるだけ広げた人間絵巻を、キリストの救済一つで締めくくってしまう、宗教的包括がよろしくない。
武力が不幸を生むが、それを救済するのはキリスト。
これは結末だけを言えば、単なるキリスト教映画。
考えさせられる部分が多い点で、見所は多いが、一種の問題作のように思う。
この映画を、アメリカが製作したからこそ、歴史に名を残しているだけであって、カルト宗教や小国が製作した映画なら、単なる危険映画として、後世には決して残るまい。
平和への思いは皆、同じかと思うが、平和へのアプローチは人それぞれ異なる。
この映画は、キリスト教に偏重しているという点において、障害を持ったアメリカ大作映画と言えよう。[良:1票]