<ネタバレ>素晴らしい作品!
ロシアの粗野な熊のような連中の国から .. >(続きを読む)
<ネタバレ>素晴らしい作品!
ロシアの粗野な熊のような連中の国からチェーホフが生まれたのも
納得できる、そんなロシアの巨匠ミハルコフの作品。
話は、タイトルのシベリアの理髪師といわれるような、あの地の木々をどんどん
伐採していく機械の開発資金を調達すべく、アメリカの女性がロシアの将軍に近づこうと
したことが発端である。
その列車の中、ロシアの士官と音楽を通じた交流をしてしまう、その女性。
そこで、青年士官は、すっかり恋の虜になる。
しかし将軍との三角関係で、嫉妬のあまり、青年は皇帝の列席する芝居で
大失態をしてしまい、シベリア極寒の地に送られてしまう。
その女性は、罪の意識と、純粋な青年に愛を感じ、その青年を追いかける。
しかし、もう青年は結婚しており、愛にやぶれる、その女性は、ある秘密を胸に生きる、という話である。
その秘密とは、
音楽(芸術)は、国境を超えるということである。
あの列車での思い出を胸に彼女は生きるのである。
政治姿勢の厳しいロシアの国で、ミハルコフのギリギリの発言だろう。
(あのマスクの兵士が彼との息子であったという考えもできる)
映画の演出モンタージュの生まれた国らしく、
核心のラストの部分は、この演出がすさまじくキレル。
文句なく10点!