<ネタバレ>少女のささやかな願い。恋する人のお嫁さんになりたい。でもそん .. >(続きを読む)
<ネタバレ>少女のささやかな願い。恋する人のお嫁さんになりたい。でもそんな願いすら、この時代のトップの色欲の餌食になってしまう。二人は最後、自分の抱いたほのかな感情を大事に出来なかった「時代」の悲劇に苦しむ。今なら、女性が強いから、こんなトップも追い出す事が出来たかもしれない。しかしこの原作が書かれた頃はどうだろう?藤沢周平作品は女性の気持ちを踏みにじる上司には、最後かならず主人公が落とし前をつける。そこに観客は喝采する。高い地位のものにこそ、高いモラルが課せられるのだ。これから女性の地位向上で、女性対男性の戦いも水面下で行われるだろう。自分は男性なので、調子よく、女性の側にはつけないが、どの藤沢作品にも共鳴する。やはり男性でもできれば、恋する少女の応援をしたいのだ。話を映画に戻すと、殺陣の迫力はすさまじい。でもあの少人数で立ち向かうにはあまりにも不利だ。主人公がこの殺陣を経た後、人間的にぐっと成長するところは素敵だ。