<ネタバレ>とにかくこの頃の日本映画は不評だった。
日本映画はつまらな .. >(続きを読む)
<ネタバレ>とにかくこの頃の日本映画は不評だった。
日本映画はつまらない、というのが映画を観ない人には常識だった。
その頃のカンヌを「戦メリ」と競い合って、この映画に軍配が上がった。
前半はそれほどの映画か?と思うのだが、観終わると感動がある。
舞台はいつの時代かは不明だが、貧しい山の農村。
そこでの姥捨てを描いた話だが、「生と死」というテーマは多いのだが「性と老死」というのは
今村監督ならではのユーモアというかセンスというか・・
戦後、アメリカ文化がどっと流れ込んでくる中で、多くの映画監督がアメリカ文化に影響を受けたが、
今村監督はセックスを果敢に映画にとり入れた。
そもそもがセックスの日本語訳はないので、日本に相性のいいものかどうかは置いといて、
前半はとにかく童貞喪失のドタバタが続く。しかしそれは山の生活を描写するためで、
本筋は後半の姥捨てである。
もう坂本スミ子と緒形拳の別れのシーンはもう涙なしでは観られない。
カンヌを取ったのもうなづける逸品だ。