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<ネタバレ>こういう映画を観ると、東京って自己完結してないじゃん、て思う。夢を追って、東京に行った女性がラブホテルの清掃員をして、子どもに嫌われて、肝臓ガンで死ぬ。その子の自己復元が結局、その女性の故郷の中で行われる。地方は土で、東京はその果実。なのに東京は地方を痛めつける。トリクルダウンがあるから、やがて東京の潤いは地方にまでもたらす。なんて言ってるけど、それは嘘だよ、なんて地方にいる俺は思う。東京の好況の話は地方では何言ってんの?て感じだ。大企業の給料が上がったから、消費税増税なんて破廉恥な政策を行うが、地方の収入は変わらないのに、負担だけ増える。地方は豊かな土ではなくなりつつあるのに、果実の恩恵を都会の中で消費する。やがては根っこの土も豊かではなくなったとき、都会の人たちはどうするんだろう?戻ってきても、もう土は豊かな文化ではなくなってるかもしれないのに・・・。この映画は、壊れゆく日本の中のささやかな話ではあったが、この結末は今の日本の希望では決してないと僕は思う。この子が幸運だっただけだ。福島に目をそむけ、東京オリンピック騒ぎの忙しさの中で、見ないふりをする都会の人たちは、いつまでも地方の土が豊かであると勘違いしてないか?