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<ネタバレ>公開終了日の最後の回を3Dで鑑賞。何故ギリギリで鑑賞したかというと、僕はもともと本作を観る気はなかったから。普段からアニメは観る方ではない。しかし同シーズンに公開されたピクサー作品の出来の良さと、ここでの本作への評価の高さがどうにも気になって劇場へ。結果的に大満足の作品だった。王道的な展開ながら演出と描写がしっかりしており、映像美は鳥肌モノ。大空を飛翔し、空中戦を展開する映像の迫力や臨場感は3Dでこその体験。ピクサー作品はあえて初期の質感を残す映像に、圧倒的ブラッシュアップを経た脚本を組み合わせて傑作を作り出したが、対してドリームワークスの「ヒックとドラゴン」は正に体感という言葉が相応しい、圧巻のCG映像にハリウッドの金型脚本をプラスし、こちらもまた凄まじい作品として成立している。そして子供の気持ちで映画を楽しんだ後は、ちょっと切ないというか一筋縄ではいかぬラストについて、本作のメッセージについて考えさせられる。CGアニメというコンテンツは子供向け、ファミリー向けだとおもっていたがどうもそうではないらしい。この作品の持つメッセージ「共生」は難しく捉えると、現世界情勢を考えた上で国家とか種族間に言えることだが、身近に例えるなら個人間にも成立する「アイツのことをみんな誤解してる」ということに通じるので、大人は勿論のこと、就学前の子供でも感じる部分はあるはずだ。ラストでは共生の道を開いたヒックが痛みを伴うことによって、この言葉が持つ重さがしっかり描かれ、口先だけのハッピーエンドで終わっていない。だからこそ傷ついても肩をとり合い、共に空をかける姿がより美しく写った。本当に素晴らしい作品だ。どれぐらい良いかというと、僕の住んでいる地方では既にどこも上映していないのに「凄い良いよ、絶対劇場で3Dで観てよね!」とうっかり意味不明な宣伝をしてしまったくらい良い!