<ネタバレ>ティモシー・ダルトンのボンドは「消されたライセンス」を先に鑑 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ティモシー・ダルトンのボンドは「消されたライセンス」を先に鑑賞したが、「リビング・デイライツ」の方がストーリーやアクションは個人的に好みであり、率直に面白かった。ロジャー・ムーアとは対照的なボンドとなっており、ジョークやユーモアを期待してはいけない。当時のソ連KGB内部の腐敗や汚職、権力闘争の状況やアフガニスタン侵攻など国際情勢をストーリーを反映している点も楽しめる。今回はボンドの相手となる女性は実質1人であり、硬派なボンドにも好感が持てた。当時のダルトンは41歳で、ちょうど「カジノ・ロワイヤル」のダニエル・クレイグと同世代である。ボンドはこのくらいの年齢が良い。アクションにも切れがあり(本人が積極的に参加した模様)、ロケ地もジブラルタル、チェコスロバキア(ブラチスラヴァ)、オーストリア(ウィーン)、モロッコ(タンジール)とどこも異国情緒あふれ、あたかもボンドと各地を回っているような気分に浸れた。とくにタンジールはボーンアイデンティティでも使われているが、迷路にように入り組み、独特のアラビア風の雰囲気はあの街でないと醸し出せない。Qの発明道具やアストンマーチンも活躍し、いろいろな要素をバランス良く取り入れた作品だと思う。人によっては、ティモシー・ダルトンに華がないと言う人もいると思うが、私はダルトンの演じるボンドに好感が持てた。