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<ネタバレ>チャーリーの予め持っている罪の意識というもの、その理由の説明はなくとも、その感覚は理解できる。
友達のジョニー・ボーイのことを愛しているのは偽らざる気持ちではあるけど、
その中には多分に、自分の贖罪意識が含まれごっちゃになり、そのために常に彼は苦しい。
監督の解説にもあるように、ジョニーはあるとき、それに気づき、
彼もチャーリーが大切な友人であるとはわかりつつ、彼の優しさと自分勝手さに苦しみ、
すべてを破壊したくなる。
「よう、お前はこれでも俺を許すのか?」そう言わんばかりにジョニーは破滅に向かってひた走る。
発作を起こした恋人を置いて、彼はジョニーを追う。捕まえて押さえようもない怒りとその衝動のままに
扉に激しく身体を打ち付け、怒鳴りまくり、そしてほどなく我にかえると、悪かった、痛かっただろう、と謝り
ジョニーを気遣う。激しい愛憎。そのどうしようも無さに胸を突かれ、気づくと涙が流れていた。
最後にチャーリーは、自分の守るべき人、二人を乗せて車を走らせる。
その車の中は今そのまま彼の世界の全てであって、そこからどこへ行こうかということなど
実はどうでも良かったんではなかったか。
先が見えないという不安よりも、逃げているという焦燥や恐怖よりも、
確かな幸せを初めて感じていたのではないだろうか。
銃弾が打ち込まれるまでの束の間、守っている人に実は守られていたのだ、ということに気づけただろうか。
そうであれば良いのに、と心から願った。[良:1票]