<ネタバレ>まさにクレヨンしんちゃんの世界観と悪い魔法使いとお城が出てく .. >(続きを読む)
<ネタバレ>まさにクレヨンしんちゃんの世界観と悪い魔法使いとお城が出てくるファンタジーがいい意味で融合したエンターテイメントだ。かねがね思っていたのだが、しんちゃんの迷い込む異世界はM16突撃銃とかハマー自動車とかブラックホークとかそういうのが無駄に出てくる世界よりも、いろんな色の積み木や三角形や四角形といったお遊戯室に見えるようなサイケな幾何学模様の世界が似合っている。現実世界からそういう世界にふらふらっと迷い込み、不思議なもの怖いものに出会いながら、しんのすけらしいハラハラドキドキ感で危機を乗り越えていくのが、この映画の醍醐味であり、そうした不思議な世界にはサイケなデザインの空間があっているのではと思う。クレヨンしんちゃんの「臨場感あふれる設定」「家族愛」「ハラハラドキドキの冒険」「重厚なアクション」といった長所に「不思議さ」が加わった本作。それを子供だけの冒険にはせずにひろしやみさえにも参加させ、メモリ姫の登場と「こうして幸せに暮らしました」というオチに、僕は子供のころ組み立てた積み木の向こうに見えた世界を再び見るのだ。