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<ネタバレ>バンクシー以外のアーティストの作品にはそれほど心動かされず、序盤は退屈。
だったら、もっとバンクシーの作品や人生をじっくり見せてほしかったところもある。
バンクシーが出てきて、ティエリーがその気になってからは俄然面白くなってくる。
色々なアーティストが出てくるけれど、やっぱバンクシーは別格のように見える。
だからこそ、才能も技術も経験も思想もオリジナリティの欠片もないような男がシーンに飛び込んで行って人気者になる様を一段高いところから見下ろして、「コイツ、おもしれーな」って余裕をもって嘲笑してるようにも感じた。
と、同時に『アート』という実体のないものを、何の根拠もなくもてはやすカルチャーをバカにしているし。
気持ちは分からんでもないが、嫌な奴!
で、監督(バンクシー)はこのシーンをこうして行きたいとか、自分はこういう気持ちでやってるよ!っていう表明がないからどうにもスカっとしないのだ。
むしろ、ある種の諦めみたいなものを感じてしまったくらい。
面白い事は面白いんだけど、視点としては、ちと冷めすぎなんじゃないかな。