<ネタバレ>完成度の高い娯楽アクション作品と思います。敵が強ければ強いほ .. >(続きを読む)[良:2票]
<ネタバレ>完成度の高い娯楽アクション作品と思います。敵が強ければ強いほど面白くなるのですが、ここでは米国の現役海兵隊員、ボスのハメルはベトナム戦争の英雄。反乱に到った経緯も描かれており感情移入できます。少女を逃がしてやったり、侵入兵士に情けをかけてやったり、人情派でもあります。これが「ダイ・ハード」などの善悪完全対決型映画と違うところ。
これを迎えうつ正義の味方が、ちょと頼りなくて、ビートルズマニアのFBI化学兵器スペシャリストのグッドスピード。個性があっていいですね。妊娠している婚約者が人質同然となります。二人が愛し合っているのを丁寧に描いていますから、感情移入しますね。
そして成功の鍵を握る人物が、刑務所にいる老いた元英国諜報部員メイスン。占拠された場所がアルカトラスで、そこをかつて脱出したことがある経験の持ち主。この設定は秀逸。今回は脱出ではなく、侵入という奇抜さ。後半で牢屋からの脱出方法も見せてくれます。最初は協力をこばみ、脱走をします。が、ただ逃げるのではなく娘に会うためというのが泣かせます。やがて捕まり、グッドスピードに恩義を感じたのと、娘がやはり人質同然となることから協力するようになります。そしてこの人物が超人的な活躍を見せるのですから、誰しもこの人物にも感情移入してしまうでしょう。彼が刑務所に入れられた経緯にも同情できるようになっています。
侵入してすぐに二人だけになってしまうのですが、その後の展開はややご都合主義が見え隠れしますね。ここがちょっと残念なところ。それでも何度訪れる危機を何とか乗り切ってゆく姿には魅せられます。
最後のミサイルの発射になってからも緊張感は持続します。一発目がハメルの心変わりで逸れて海底へ、二番目はロケットマン。グッドスピードの成功の連絡が遅れて、味方のプラズマ弾が命中しますが、奇跡的に助かります。これもメイソンを逃がす口実になります。実に、うまいですね。
そして最後の味付として、フーバーFBI長官の秘密のマイクロフィルムがあります。
興味がありますね。
難点をいえば、あの毒ガスの装填方法でしょう。葡萄のようにぶらさげた状態にしておく理由がありません。誤爆を防ぐために、しっかりと固定されていなければなりません。
とはいえ、さまざまの伏線がいかされていることを考慮し、この点数です。[良:2票]