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<ネタバレ>1969年~1983年に作られたロシアの人形アニメ。非常に珍しいものを見せてもらいました。子供向けアニメはどこの世界でも変わらないですね。子供を思う心は政界共通と思いました。主要登場人物は、チェブラーシカ、ワニのゲーナ、意地悪おばさんのシャパクリャク。チェブラは観る子供が自分を投影できる「無垢な子供」、自分が何ものかを知る旅が人生です。ゲーナは親役、いつもチェブラのことを気にかけています。シャパクリャクは世間や大人の象徴でしょうか。物事を引っ掻き回す役で、意地悪もしますが、知恵があり、寂しがり屋です。敵に回すと怖いけど、味方にすると頼もしいです。物語はゲーナの行動によって動きます。本当の主役ですね。善意から行動するのですが、どこか間が抜けていて、笑えます。失敗したり、騙されたりしますが、最後には収まるところに収まります。ドタバタ劇の一種ですが、どこかもの寂しい雰囲気が漂っています。チェブラはたいてい不安そうな顔をしていて、音楽は短調。挿入歌が素敵です。「過去はちょっと惜しいけれど、未来はもっとすてきだよ。誰だっていいことあると信じてる。走るよ、走る。水色の汽車」特徴は、物語が終わっても、ちょっと待って、あれはどうなったのと気に掛かるところが残されること。①ライオンは動物園にいるが、友達がいないとガーナを訪れる。②船の錨を間違って持っていったまま。③シャパクリャが汽車で先に行っているのに、チェブラ達にトロッコで追いつく。④ケーキとダイナマイトの箱が同じ。⑤チェブラはワニの手紙や鉄くず集め募集の文字が読めたのに電報が読めなくなっている。ツボはガーナが空港でポーターに荷物を3個渡すが、気のいいガーナはポーターも乗せて自分が押し、荷物4個分の料金を払うところ。ポーターに悪意があるわけではなく、ポーターも抜けているんですね。何事もなかったかのように物語は進みます。おおらかな国民性の表れでしょうか?こういう笑いは日本人には珍しいですね。日本の笑いは、たいがい「オチ」や「突っ込み」があります。「大らかで、洗練されたユーモア」と解釈しました。[良:1票]