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<ネタバレ>カウボーイの生活はよく知らないので興味深く見れた。9000頭の牛を青森から山口にあたる1400キロを100日かけてゆっくり移動させる。アフリカの200万頭のヌーの半年かけた大移動に比較すればおとなしいものだが、苦労は耐えない様子だ。牛の暴走シーンは白眉だった。南北戦争の影響で牛の価格が下落したので、隣の州に売りに行くのだが、そんなに価格の差に違いがあるのかという疑問がある。5セントと2ドルで40倍もの差がある。テキサスでは牛は五万といるのに、隣のカンザスやミズーリーにはいないのか?そのあたりの背景がわからなかった。主人公のダンソンは問題を銃で解決するタイプ。人の土地を奪っておいて、奪いにきた人は殺す。契約に反して隊から逃れようとした仲間も射殺する。現代の感覚からは理解しかねるところだ。14年の間牧場作りに明け暮れたわけだが、どうして結婚しなかったのか。亡くなった恋人に操を立てるタイプとも思えないが。養子のマシュウは演技力不足で、カウボーイに見えない。ライバルの若者と銃対決をしたときに、ダンソンの相棒グレートが「きっと二人は対決する」と言うが、伏線のまま終わる。あれだけ伏線を張っているのだから必ずインディアンに襲撃されると予想していたが、予想ははずれた。最大のサプライズは、ダイソンとマシュウが敵同士になること。ダイソンの逆襲をあれだけ恐るのなら、彼の馬と金を奪っておけばよいと思ったのは私だけだろうか。ヒロインの女は、インディアンに襲撃されている最中にマシュウに怒ったり、ひっぱたいたり、理解不能である。最後の仲直りの仕方を見ても、所詮絵空事のようにしか見えなかった。いちいち歴史書を朗読するのは不要。