<ネタバレ> ああ、心が汚れ切っちゃってますな。と、彼女は僕に言い放ちな .. >(続きを読む)
<ネタバレ> ああ、心が汚れ切っちゃってますな。と、彼女は僕に言い放ちながら杭を心臓にずけずけと打ち込んでいったのだった。だってさと理屈に基づいた反論をすればするだけそれは汚れの度合いの問題だねと更に強固なレッテルがすでに用意されているので、言い返す事は諦めた。
でも、それにしたってどこまで本気で幻想の住人になって良いのやら解らない事だってあるじゃないか。アイドルが大きい方はしないとか誰かが言ったら延々と酒のつまみに変人考察を続けるくせにとか、言いたい事がいっぱい作り出されたけど我慢する事にしたけどブーブーと言いながら夕食の準備にいそしむ。
じっくり煮込んだシチューをテーブルに載せながら、悔しいような気持ちを反撃に変えてぶつけようとしたけど先手を取られた。
「Imdbで八点とか、うん。世界も捨てたもんじゃありません、美しい美しい」
ハッハー、と満足げな揚げ足を彼女に取られながらその夜は楽しく過ぎていくのだった。