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<ネタバレ>60~70年代の怪獣映画は楽しい気分にさせてくれます。東宝の怪獣映画の中でもゴジラ路線から外れたポジションの本作はテレビで放送された記憶もなく、私にとっては幻の作品だったのですが、某CSが放送してくれてやっと観れました。タイトルから勝手に「南海の大決闘」のような作品を想像していましたが、随分と違いました。異星人の地球侵略もの。びっくりでした。すでに他のレビュアー様が指摘されている通り、なんでその異星人はイカ・カニ・カメなんて弱っちい生物に憑依して地球征服を企むのかが分かりません。私ならジョーズ・グリズリー・アナコンダあたりを選びます。でも、ゲソラ(イカ)は直立二足歩行の軟体怪獣で、真っ赤な眼球を含めて後のヘドラの原型を見ているようで興味深かったです。こいつが焼かれてゲソになって昇天するのはケッサクでした。保存できれば10年は食い繋げる。舞台となる島の原住民の祈祷の音楽が、キングコングのそれをまんま転用してました。伊福部昭のサントラを聞きこんでいると一発で分かります(笑)。いちばん楽しめたというか笑ったシーンは「宇宙生物」に憑依された佐原健二をヒロインが説得するシーン。「どんなに卑怯で、どんなに手前勝手な人でも、あなたは人間よ! 人間のはずよ!」 。エグイことを仰います。[良:1票]