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<ネタバレ>過酷な状況に対する姿勢を描いた映画だとは思いますが、この作品は容認したくありません。生き残るために最良の手段を取っていると思えないからです。何十人もの人を乗せた飛行機の墜落事故です。嵐が吹き荒れている日は無理でも、すぐに救援が来ると考えるのが普通で、移動は失策だと思う。狼への対応を考えても、遮蔽物の無い雪原で襲われるよりは良かったと思う。崖からのジャンプは自殺行為にしか見えません。最も疑問を覚えたのはやはりラストシーンです。主人公は生き残る為に狼との決戦に臨んだはずです。でも、そのシーンは彼が何度か口にした「最強の敵ともう一度闘って勝てるなら、今日死んでも構わない」と云うフレーズ(詩だったかな…)に従ったように映されます。ここに違和感ありありです。命を賭ける闘いというのはあるのかも知れないが、「勝つためなら、死んでもいい」は土壇場の投げ遣りで、あのシーンにはそぐわない。生存を諦め、潔く死を受け入れたように見えました。結果は別にして、過程や姿勢を尊重するのであれば、河原で座り込んだ仲間を放置すべきじゃなかったとも思います。潔く生還のカタルシスを描いてくれた方が納得しやすかったです。