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<ネタバレ>「これ、そんなに感動する作品なんですか?」というのが正直な感想でした。自分がいない仮想世界で、友達がいなくて、母親に無視されて、嫁さんに怖がられる。そりゃぁ、余程のことでも無い限りは元の世界が良いと思うでしょう。でも、そのことと彼の人生が素晴らしいかは別の話のはずです。仮想世界と現実を対比させる目論見の中味はただの気付かせであって、彼の人生の内容の絶対値ではない。彼の人生に感動するなら、8000ドルを失くす前に感動していなきゃ嘘です。だらか本作は「気付いていない人生の素晴らしさに気付けよ」ということが言いたいようなのですが、私は説得されなかった。そもそも、この主人公は騒ぎ過ぎです。8000ドルが失くなった段階で自分を見失い過ぎですよ。誰彼構わずに当たり散らす。悪いがその時点で共感する気が失せました。あの程度は自力で乗り切って欲しかったし、最期の寄付はもの凄いご都合的シナリオだし。もう少し言うなら、8000ドルを失くす前は潰えて行く自分の夢を見過ごし続ける人生でしたが、それは良いんですか? 日々の暮らしの中に幸せを見つけることは大切なことですが、我慢を続けることが正しいとも思わない。どうも「日常に満足しろ」と言われている気がする。私は私なりに人生は素晴らしいものと思っているが、この映画が素晴らしい人生を表現できているとは思えなかったです。ちなみに、神や天使が作った仮想世界にそのまま留まりたいという人もいると思う。そんな人こそが本当に不幸な人で、天使に救われるべきだと思いました。[良:1票]