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<ネタバレ>「怪獣総進撃」にも出演しているバランは怪獣大好きの私にとって渋さで勝負している怪獣だった。それは幼い頃に本作を観て、山奥の秘境に隠れ住み、滅多に姿を現さない神秘的な怪獣というイメージを持ったからだ。再見して最も驚いたのは、東北地方の話だったこと。なぜか勝手に東南アジアのジャングルの話と思い込んで何十年も過ごしてきた。キングコングあたりと記憶が混線していたようだ。そして、渋いと云うより地味だったことも判明。子供ながらに善意の解釈をしていたんだな。単調な戦闘シーンにアクビが出て、役者もパッとしない。B級臭が漂い、子供視線の神話が崩壊した。新たに感じたのは「もののけ姫」との類似性。バランは土地の神様だった訳だが、迷信や因習を打ち破るシナリオは「神殺し」。そして、近代兵器に住処を奪われ攻め殺される。バランの容姿が「もののけ姫」のダイダラボッチに似ていて、符合する部分が多い。本作は闇雲に近代化を推し進めるスタンスだけど。[良:1票]