<ネタバレ>カルト的な人気を誇 る1971の米国作品。日本にもファンが多 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>カルト的な人気を誇 る1971の米国作品。日本にもファンが多く、浅丘ルリ子/西島隆弘の舞台が上演している。
ロンドン出身のシンガー・ソングライターであるキャット・スティーヴンス(後にユスフ・イスラムに改名)の曲が、印象的に使われている。名曲は、映画への思い入れを強くする。本作にもそれが当てはまる。
80歳のヒロインであるモードは、亡命者であり、革命家というバックグラウンドがあるものの、70年代の強いアメリカ女性そのものだ。ハロルドもまた典型的な70年代の思春期から脱出できないでいる19歳の青年。それぞれに奇行癖があるものの、身近に感じるのが容易な人物だ。やがてこの2人は結ばれる。
本作は、「この世界にある複雑な問題のほとんどは、とても単純な方法で解決できる」というメッセージを強く押し進めてゆく。だがこれは、キャット・スティーヴンスの甘い歌声に乗せた70年代という時代へのラブソングでもある。