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<ネタバレ>もともと1本の作品だけあって今作だけでは評価はしづらい。革命を起こすゲバラの心理を描くわけでもなく、戦闘シーンも劇的な演出は一切せず、どのシーンも断片的でぼんやりとした演出。劇的なものを全て排して時折ゲバラが見せる優しさであったり、厳しさを第三者とも言える視点でひたすら淡々と進めていく演出にはどういった意図があるのかまだ掴めない。ゲバラが死が近付くにつれ、やや神格化され手の届かない存在のような彼も映画自体も感情的になっていき、ゲバラの内面に迫っていくのであれば前・後編で演出の落差が上手く効いてくるのかもとは思う。
しかし後編もこの調子でいくと、わざわざ「映画」を使って伝えるようなものではなくなってしまうのではないかなぁという心配は大いにある。
ゲバラを人々に知ってもらうきっかけにはなるが、作品的面白みで言えばドキュメンタリーで描いた方が質は高くなる気がする。