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<ネタバレ>コーエン兄弟を初めて知ったのがこの作品です。ギャング映画とは思えないような、しかし非常に美しい音楽と、森の中を帽子がゆっくり飛んでいくオープニング。あのオープニングで一気に引き込まれました。物語はトムを中心に多数の人物の思惑が交錯するので、その全てを把握できてはいないと思うのですが、コーエン兄弟の映像力だけでも十分に楽しめました。それほどに細部にいたるまで美しいのです。コーエンの作品の中では初期の作品ながらも、映像美で言えば彼らの最高の作品です。「ミラーズ・クロッシング」の森をはじめ、あらゆるシーンが印象的で美しいものになっています。お気に入りのシーンは、森の中でバーニーを殺そうとするところ。限界までふくれあがった緊張感が破裂したようなあの銃声、バーニーを逃がした後トムが一人でたたずむシーンは特に素晴らしい。