死後の世界を描いたオカルトチックなものだと思っていましたが、 .. >(続きを読む)
死後の世界を描いたオカルトチックなものだと思っていましたが、良い形で裏切られました。が、ちょっと平均点高すぎじゃないでしょうか?それぞれの形で身近に迫った死を乗り越えて生きて行くという落とし所は素晴らしいです。タイトルのヒア・アフターのヒアとは「現世」の他に「生き方」のことだったんですね。しかし、ラストシーンは少し急ぎ足になっているように感じました。静かに染み入るヒューマンドラマかと思っていたらあんなに露骨なキスシーンが出てきてびっくりしましたよ。(まあ、キスは人間の営みですが)それに、中盤が特にもっさりしている様な印象を受けました。激しいシーンがないと睡魔に襲われてしまうような人にはお勧めできません。ですが、キャラクターの会話、それにあくまでも(異質な能力を持っている以外は)等身大の人間の日常を描いただけの余り起伏のない脚本を飽きさせずに映画として見せてしまえる監督の力量は凄い。安心と信頼のイーストウッド印はまだまだ健在と言って良いでしょう。