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<ネタバレ>他人の感情が分からないアスペルガー症候群を抱えた若者のラブストーリー。確かにアスペルガー症候群という大多数の人には馴染みの薄い症状を知るいい機会にはなりますが、それ以上に特筆したいのがアダムに感情移入してしまったことです。彼は相手の嘘が見抜けない。相手が些細なことでも嘘を言っていることが分かると猛烈に怒る。一度相手を信用するとトコトン信用する。これは誰にでもあることだと思うんですね。アダムはその度合いは人より強いだけで。相手の真意がわからない、自分の気持ちが相手にうまく伝わらない、恋人が理解できない、恋人に理解されたい。コミュニケーションの難しさを的確に捉え、観客に提示した映画だったと思います。それだけに最後にベスと別れてしまったのは心底悲しかった。だけどアダムはべスに頑張って思いを伝えようとしたし、べスも頑張ってアダムを理解しようとした。だからこのラストでもよかったと思います。100%相手を理解することなんて誰にも出来ない、だからそこハッピーエンドでなくてもこの映画には救いがあるのだと思うのです。