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<ネタバレ>矢張り本シリーズにおいて、1作目と2作目は最早超えようが無い作品ですので、本作については「この題材をどうやって料理するんだろう?」という点を観たいと思っていました。3作目は単純に1,2作目の未来から来た人間型のロボットに追いかけられるという設定を流用しただけで、個人的には粗悪な劣化版という印象しか受けませんでしたし、4作目は舞台を未来に移したことで新鮮味はあったものの世界観とか含めて「これはターミネーターなのか?」という印象が強かった作品でした。実際に本作においては3,4作目は殆ど無かったものとして作られています。
それで肝心の本作なのですが個人的にはとても面白かったです。冒頭の未来での戦闘シーンは1,2作目で断片的に描かれた戦闘シーンの雰囲気をそのままに、タイムスリップの場面では1作目のそれと非常に似た構図で撮られていたりとシリーズファンへのサービスも忘れていません。そして何より主演のシュワルツェネッガーのカムバック。彼の老いた姿をそのまま物語の展開に活かすというアイデアは実に良いです。3作目の時なんて、明らかにシュワルツェネッガーの体の衰えが画面にそのまま出ていましたからね(T-850でアップグレードされているのに弱そうに見えていた)。
あの圧倒的な恐怖感があったT-1000に比べると本作のT-3000も正直そんなに怖くないのですが、まあ3作目のT-Xのしょぼさに比べたら及第点だと思います。そもそも人間ベースのターミネーターってもう完全な機械では無い訳で。そのあたりにもう一工夫(想像は出来ませんがあのT-1000を超える圧倒的なラスボス)あれば更にいい映画になったのではないかと思います。