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<ネタバレ>4つか5つのエピソードを並べただけの様な構成は、まるでTVシリーズのために撮ったパイロット版みたい。この映画は後に大ロング・ランする人気TVドラマとなるのですが、まさかロバート・アルトマンはそんなことを意識して撮ったのかなあ、そんなわけないですよね(笑)。こんな脚本にオスカー脚色賞をあげちゃうのもどうかと思うし(実はリング・ラードナーjrが書いた脚本自体はほとんど使われていないそうです)、私の大好きな名曲“Suicide Is Painless”に主題歌賞を授けて欲しかったところです。 この映画には、後のアルトマン映画に繋がるヘリコプターやら引っ切り無しにスピーカーから流れるアナウンスなどのアルトマン印が、早くも顔を見せているのには注目したい。デビュー作にはその映画作家の持ち味が色濃くなるというのは本当ですね。この映画では朝鮮戦争がベトナム戦争のメタファーになっているのは有名ですが、たしかにチラッと出てくる町の風情もまるっきりベトナムかタイという感じです。こういったカタチで現在進行形の悪夢を笑い飛ばす様な映画を見せられたのは、当時のアメリカ人にはさぞや衝撃的だったことでしょうね。