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<ネタバレ>『何がジェーンに起こったか?』に続くロバート・アルドリッチ&ベティ・デイビス黄金コンビ第二弾。前作と比べるとかなりクライム・サスペンスの要素が強くなっており、スリラーとしても愉しめるようになっています。 デイビスとの往年の不仲が爆発してジョーン・クロフォードが途中降板しオリヴィア・デ・ハヴィランドが起用されたという裏話はけっこう有名ですが、何かで読んだ話では『不意打ち』も本来クロフォードが出演するはずだったけど「もう屋敷に閉じ込められる話は懲り懲りした(これは『血だらけの惨劇』に出演したことを指しているみたいです)」と出演拒否した後がまだったそうです。ジョーン・クロフォードの落ち穂拾いをするのがオリヴィア・デ・ハヴィランドというパターンが当時のハリウッドにはあったみたいです(笑)。でもどっちも美味しい役で、デ・ハヴィランドはなかなか聡明な女優だったんじゃないでしょうか。 というわけで、本作では頑張ってはいますがデイビスは完全にデ・ハヴィランドに喰われてしまったしか言いようがないですね。ネタバレが過ぎちゃうんであんまり書けないんですけど、残り40分の彼女のド迫力演技は一見の価値ありです。クール・ビューティというイメージだったアグネス・ムーアヘッドの怪演も見どころで、ほんと最初は彼女だと気づかないぐらいの変身ぶりです。 まあ考えてみればアルドリッチがオカルトものを撮るはずもなく、「本当に怖いのは人間だ」という彼のメッセージを素直に受け止めようではありませんか。