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<ネタバレ>ブロードウェイのヒット・ミュージカルの映像化ですけど、80~90年代のアメリカンロックのヒット・ナンバーを並べただけでミュージカルになっちゃうというのは驚きとは言えなくもないです。その分、ストーリー展開は予測がすぐついて実際その通りのお話しになるというのは、ちょっとベタ過ぎるかな。使われるナンバーは、ガンズ・アンド・ローゼス、ボン・ジョヴィ、ジョーン・ジェット、そしてジャーニーと来れば私らの世代には懐かしい懐メロ・ロックのオンパレードですけど、若い世代にはこれがかえって新鮮に聴こえるんでしょうね。主人公ドリューがスカウトされてヒップ・ホップ・アイドルとして売り出されるというところは、音楽シーンの移り変わりを揶揄しているようで面白いところです。ギンギンのメタルが流行っているので設定は80年代かと思いきや特に触れられていないけど現代のお話しみたいで、なんか時空を超越した不思議な世界観みたいな感じもします。 私も観るまではすっかり勘違いしてましたが(騙されたというほうが適切か)、トム・クルーズはわき役的なキャラなんですね。ところが演じるステイシー・ジャックスなるロック・スター、もう「もしトム・クルーズが俳優じゃなくてロックの道に進んでいたら、きっとこういうスーパースターになっていたろうな」と素直に感じてしまう違和感のなさ。劇中の歌唱もすべてトムの生歌、相当な猛練習を重ねたみたいですけど、やっぱハリウッドの大スターですからそのポテンシャルは底知れないものがあります。まあかなりの怪演であることも確かですけどね(笑)。そして出番が少なかったがキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、年齢を重ねたとはいえそのダンスのキレは半端ない。せめてトムぐらいの見せ場を造ってあげて欲しかったところです、実に勿体ない…