<ネタバレ>航空パニックものと思ったらなんとアル中克服ものストーリーでし .. >(続きを読む)
<ネタバレ>航空パニックものと思ったらなんとアル中克服ものストーリーでした。主演がデンゼル・ワシントンだからそりゃ納得できる依存症演技です。そして“アル中演技はアカデミー賞ノミネートへの最短コース”というジンクスは今回も通用しました。たぶん実際にその気があるニコラス・ケイジがアル中演じるのはあまり演技っぽくない自然さがありますが、品行方正なイメージが強いデンゼルにここまでグダグダな中毒者を演じさせたことに意義があったということです。名優だけあって、彼も役選びの眼力も優れているのではないでしょうか。「依存症になることは、ウソにまみれた人生を送ることだ」と言う様なセリフがあったと思いますが、これは至言です。 実はわたくしCSで放送している『メーデー・航空機事故の真実と真相』のファンで良く観るのですが、そこから得た知識から考えてもこの脚本には事故の設定やその後の展開に関して首を傾げたくなるところが多々あります。まず、いくらアメリカ深部のローカル航空とは言っても、旅客便の機長が酒のい匂いをプンプンさせて操縦するなんてことはさすがにあり得ないでしょう。また愛人のCAも、デンゼルが登場前に酔っぱらってコカイン吸っても平然としているんですから、いくら乗客を救うために死んでしまってもなんか同情出来ません、これは飲酒運転の共犯みたいなもんです。見せ場の背面飛行についても、なぜこの体勢が急降下からの回復につながるのか理解できません。そして唖然とさせられたのはあのいろんな酒がぎっしり詰まった冷蔵庫で、あまりのご都合主義にシュールさすら感じてしまいました。この悪魔の様な冷蔵庫は、“神が与えた試練”ということなんでしょうか?