造りこまれた画面と箱庭のようなセット、そしてまるで人形劇の様 .. >(続きを読む)
造りこまれた画面と箱庭のようなセット、そしてまるで人形劇の様なストーリーテリングはいつも通りのウエス・アンダーソン節ですが、たぶん本作が彼の映画スタイルの完成形なんでしょうね。けっこう単純なストーリー展開と思いきやセリフや引用される詩は凝りまくっていて、もうテイストはヨーロッパ映画です。アンダーソン映画と言えば主演はビル・マーレイというのが今までの相場でしたが、こうやって観るとレイフ・ファインズも彼の独特の作風にはピッタリな役者ですねえ。 まあこの映画は細かいことは言わずに豪華出演俳優たちのアンサンブルを愉しむのが正解でしょう。ジェフ・ゴールドブラムやハーヴェイ・カイテルなんて観ている間は彼らとは全然気がつきませんでした。そして女優陣、間違いなくアンダーソンはハリウッドいちの鳥ガラ女優マニアだと確信いたしました(笑)