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<ネタバレ>デヴィッド・リーンの超大作大河文芸ロマンですが、どうかな、リーン作品の中では失敗作の方に入るのではと感じます。脇にアレック・ギネスやラルフ・リチャードソンそしてロッド・スタイガーと言う重量級名優をそろえているのに、なんか人物造形が薄っぺらなんですよね。三時間以上も上映時間がある割には原作を映像化するのに必死と言う余裕のなさが感じられ、ストレルニコフの逮捕処刑をスタイガーの説明セリフだけですませちゃうなぞその一例。なので、壮大な映像紙芝居を見せられている様な感じがぬぐえないのですよ。『ラーラのテーマ』は数あるモーリス・ジャール映画音楽の中でも最高傑作だと思うんですが、その使われ方も「さあ、盛り上がれ!」というあざとさが感じられませんか。 最近読んだトリュフォーの映画批評をまとめた本の中で本作を徹底的にこきおろしていたのが興味深かったです。どうもトリュフォーはリーンが大嫌いだったみたいですね。[笑:1票]