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<ネタバレ>サメ映画といえばアサイラムというのが昨今の常識ですが、その牙城に敢然と殴り込んできたのはやはりチャイナ・マネーでした。ただのサメ映画にするには多額のバジェット、というわけで登場いたしますのは古代ザメ・メガロドン、でもこれも本家(?)アサイラムで何度もフューチャーされているので目新しさは薄いです。 これはもう、ジェイソン・ステイサムの割れまくった腹筋を愛でる女性ファンとその手の趣向のお持ちの男性のために撮った映画と言っても過言ではありません。五年前の原潜事故の際に巨大生物と遭遇したと主張しているけどキチ〇イ扱いされてタイで気ままな世捨て人を愉しむ我らがジェイソン、でも彼がやっていた稼業はどの組織に属していたのかなど面倒くさい説明はいっさいスルーしちゃうところがまた潔い。嫌だ嫌だといいながらも元嫁が潜水艇でメガロドンに襲われた聞くといともあっさり元の稼業に逆戻り、なんかすごくイイ人じゃないですかジェイソン。そう、この映画の登場キャラは研究のスポンサーである大富豪以外はみんなイイ人ばかりなんです。それではいくらサスペンスシーンを並べても、モンスター映画としての緊迫感がイマイチでないんです。そして理解しがたいのは、危機を脱してもとことんメガロドンを仕留めようとするステイサムたち登場キャラたちの執念です。中国の海水浴場に入り込むメガロドンを追っかけてゆくわけですが、どうせ喰われるのは…おっとこの辺で自主規制させていただきます(笑)。でも、フカヒレ漁に狂奔する彼らは、サメ一族の深い恨みを買っているかもしれません(笑)。 アサイラムと比較されたらさすがに「バカにするな」と製作者は怒るでしょうが、それでもかろうじておバカ映画の水準をクリアした程度です。そして私は嫌なことに気が付いてしまいました。ラストのメガロドンがサメの大群に喰われまくるシーンで、メガロドンの口から幼生が飛び出してくるようなカットがあったのです(サメは胎生、体内で仔魚を育てる)。これは続編製作もあるかもね(怖)。