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<ネタバレ>未読だが、原作は緻密な背景描写とフォーサイス自身が係わった闇社会の武器取引をリアルに落とし込んだいかにも彼らしい作品らしいが、本作はそのドンパチ要素以外をかなり端折っているので、成功した映像化とは言い難いらしい。どこまでが明かされているのかは真偽不明だけど、本作の様な独裁者打倒のクーデターをアフリカで実行しようとしたなんて、こんなぶっ飛んだ作家はもう現れないことでしょう。 監督がジョン・アーヴィン、これが劇場映画デビューでこの人は後に『ハンバーガー・ヒル』や『プライベート・ソルジャー』などの戦争映画の良作で名を残す人です。やっぱ本作ではクリストファー・ウォーケンの存在感が光っていて、彼を引っ張ってきたのは脚本のリライトに係わったマイケル・チミノだったそうで、やっぱこの頃はウォーケン&チミノは名コンビというか腐れ縁だった感じですね。彼がこの映画で使用するまるでおもちゃみたいなグレネード・ランチャーXM-18は実在の銃なんだそうでですが、確かチャック・ノリスもなんかの映画で使っていた記憶があり、出てくるとB級映画っぽくなるのは困ったもんです。端折り過ぎてクリストファー・ウォーケンのクーデター計画が判りにくいしロマンスめいたエピソード余計だったとしか言いようがないけど、サクサクとストレスなしに観れるのは良いんじゃないかな。フレデリック・フォーサイスの作品は、どれも映画化するには尺が最低三時間は必要ですね。