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<ネタバレ>初投稿がまさかミヒャエル・ハネケとは何というめぐりあわせでしょうか。夫役のウルリヒ・ミューエはどこかで観た顔だなと思ったら、「善き人のためのソナタ」のヴィースラー大尉を演じた人なんですね。残念ながら2007年に癌で亡くなっています。ちなみに、妻役のスザンネ・ロタールとは実生活でも夫婦でした。感想は、世間の評判は聞いていましたが、計算された狂気の演出に良い意味で圧倒されました。エロもグロも意図的に抑制されて肩すかしを喰わされるのに、観る者の神経を逆なでさせる様な絶望感を味わせるなんてハネケの才能はすごいですね。観客に語りかける手法は、「アルフィー」のマイケル・ケインを思いだしましたが、この俳優にやらせるところが観る者を不快にさせるのでしょう。例の巻き戻しシーンに至っては、これはハリウッド映画のパロディのつもりかなと感じました。ハネケは舞台を米国に移してこの映画をリメイクしてますが、予告編で観たカット割りがオリジナルとそっくりでびっくりしました。決して人に勧める映画ではありませんが、7点は献上します。ちなみに地元のTUTAYAでは、「人に薦めたくなる名画100」の棚にこの作品がありました(笑)。