<ネタバレ>冒頭から、おじさんの語り手で物語が進行するのかと不安がありま .. >(続きを読む)[良:2票]
<ネタバレ>冒頭から、おじさんの語り手で物語が進行するのかと不安がありましたが、全て、いい意味で裏切られました。
パイ少年の名前の由来(円周率、物事には終わりはない。)、たくさんの宗教観念、沈没した船から助けられた動物たち、全てが伏線で、最後の最後に、観客をひっくり返す見事な芸当。
トラの迫力とダブルで驚きました。
ファンタジー映画でもなければ、大人だけが観る映画でもない…。いや、それは反対で、ファンタジー映画であり、子供でも大人でも、この世界観に入り込むことができる、観てる間は考えなくても、観終わった後に考えさせてくれる、こんな映画は、めったにないです。
映画そのものは一度観れば十分ではないかと思います。
それくらい記憶に残る映像美でした。
私たちは、宗教に固執したり、安全な地域にいるとダメになってしまう…。
でも、それを理解するには、獰猛なトラにもならなければならない。
そんなことを考えさせられる、素晴らしい作品でした。
バナナが水に浮かないことは、初めて知りました。
ところで、あのトラは本物ですよね(笑)。[良:2票]