<ネタバレ> 私にとっては高評価ですが、観る人を選ぶ作品です。
純粋 .. >(続きを読む)
<ネタバレ> 私にとっては高評価ですが、観る人を選ぶ作品です。
純粋無垢の少女がいろいろな物を感じとって形に見えない新しい何かを発見するという、詩的情緒溢れる作品です。
冒頭は「フランケンシュタイン」のフィルム鑑賞から始まりますが、少女アナにとっては映画も毒キノコも姉のいたずらも逃亡者も同じレベルの衝撃です。
小さい頃、私もチャップリンの映画を観て夢中になった記憶がありますが、今もう一度鑑賞して同じ気持ちを味わうことができません。
「監督はこの子に何をさせたかったのか?」なんて疑問に思ってはいけません。
生も死も関係ないのです。
私たちにも記憶の奥底にあるはずです。それは特にパソコンもテレビゲームもなかった世代ほど共感できるのではないかと思います。
目に見えない何か…それを描き出すのは自分自身で作り出したイメージだけ。
子供部屋の窓はまるでミツバチの巣の様だが、その子供のシーンに重なる父親のミツバチの解説は全くマッチしていない。ラストはフェイドアウトまでしてしまう。
子供が映るのシーンと大人の映るシーンが水と油のように混ざってないのは、子供には子供にしかわからない世界があるということだと思います。
少女アナの前に現れたフランケンシュタインがそれを証明しています。
アナはこれらの経験を通して「死」が何であるのかなんて考えているはずありません。
むしろ新しい何かを発見して感動を見つけたのでしょう。
補足。レーザーディスクの字幕は縦書きの上、字が汚くて読みづらい。