「尊厳死」を肯定するかどうか、そういった社会的論争を一番に描 .. >(続きを読む)
「尊厳死」を肯定するかどうか、そういった社会的論争を一番に描いているのではなく、この映画に表現されているのは、「生きるとは?」といういかにも人間なテーマであると僕は感じた。
自由を取り戻すために命を絶つ主人公と、結末は悲しいと分かっていながらも愛をもって生きることを決意する女性の対比。
そしてそういった極めて人間的な生き方に対し、
宗教的、法的観念に縛られた「生」への静かな反発が描かれている。
ハビエル・バルデムの演技は圧巻。
「生きる」とはどうあるべきかは人それぞれの考え方があり、それをじっくり考えるきっかけになるような深みを持った作品。