前期の黒澤映画ファンにはあまり好まれないのも分かる。
が、 .. >(続きを読む)
前期の黒澤映画ファンにはあまり好まれないのも分かる。
が、「リア王」ベースという情報から観た僕にとっては、もの凄い映画だった。
どのシーンを切り取っても、徹底して重厚で美しい映像。
大殿の存在感、炎城シーン、合戦シーン、絡み合う人間ドラマ、ほんとうに凄まじい。
初めは大殿だけが狂っていたのが物語が進むにつれて全てが狂っていく。
特に秀逸なのはラストシーン。破滅的な世を悲しく描き切り、ここしかないというところで物語は終わる。
かなり長尺な映画であるが、観終わった後思わず一人で唸ってしまった。