「木下惠介生誕100年プロジェクト」の一環としての意義はある .. >(続きを読む)
「木下惠介生誕100年プロジェクト」の一環としての意義はあると思いますが、一本の映画として評価するのなら、「だからどうした」と思ってしまうような作。主人公が木下惠介であることに、おんぶにだっこ。「映画監督木下惠介」の映画であることから、一歩も出ていない。そういうものは、正直見ていてつまらないのです。母親の顔を拭くシーンとか、河原での便利屋との会話とかいいところもあるのですが。ただ、『陸軍』からの引用は、必要とは思いますが長すぎ。最後に戦後の作品が出てくるところも、純粋に映画としてみれば、どうなのか。ああいうものを挿入しなければいけないところに、この映画の欠陥が如実に現れていると思います。