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<ネタバレ>一応人種差別をテーマにした映画のようですが、実際に見るとそれが意図的に隠されている。出会ってわずかな期間で結婚を決めるとか、その日の夜に男が旅立つのでそれまでに決めないといけないとか、「父親が娘を嫁にやりたくない」シチュエーションだらけ。これなら相手が白人でも逡巡するでしょう。娘が無分別にも結婚を希望しているのも、計算ずみ。そうやって父親の反応を一般化しておいて、黒人メイドの反応などで人種問題をチクチクと突いてくる。これは大上段に振りかぶって取り上げられるよりも、はるかに好感が持てます。なによりも、「差別する人間=悪」というステロタイプの結論に陥らないのがよろしい(途中で例外はありましたが)。最後に父親が認める際も、自分の若かりし頃に思いをはせるという粋な計らい。親同士の話し合い、父と息子の対話など、見ごたえがありました。主題歌も魅力的。