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<ネタバレ>ここで描かれているのは、大半の日本人が「ピクニック」と聞いてイメージするであろうものとは、ちょっと違いますね。町をあげての一大イベントで、日本でいえば地蔵盆を大がかりにしたようなものでしょうか。
それはともかく、このピクニックのシーンが実に楽しい。これはシーンの切りかえ、編集の妙が生きています。前半までは、のんびりムードで普通のラブコメかと思われますが、途中で思わぬところから暗雲が立ちこめ、一挙にシリアスなムードに。が、主人公が迷走し始めて、映画の展開自体がおかしなことになってしまったようです。ここは大いにマイナス。ただ最後は、なんとか無難にまとめたようです。通常のラブストーリー以外に、親と子の関係や姉妹の相克などを取り上げ、それぞれひととおり描いてみせていたのはおみごと。ちょっと欲張りすぎという気もしますが。あと、マッジやハワードが申し出を受けながらなかなか決められないのは、人生の一大事だから至極もっとも。こんなところにリアリティを感じます。
キャストはみんなはまり役で好演。ローズマリー先生が人気を呼びそうですが、個人的にはけっこう可愛いスーザン・ストラスバーグが印象的でした。劇中“不美人”と言われていましたが、キム・ノヴァクと比べられちゃあねぇ……。