<ネタバレ> ほぉーーーと思わず唸ってしまう作品。
シナリオは超 .. >(続きを読む)
<ネタバレ> ほぉーーーと思わず唸ってしまう作品。
シナリオは超都合主義なのだが、タイムパラドックスを扱うからこそ、その超都合主義が、この映画の面白さの本質になっている。
コミカルで、軽妙で、なかなか面白かったのだが、こじんまりした映画で終わってしまったのが惜しい。
タイムマシン物の不朽の名作バック・トゥ・ザ・フューチャーは、細部では矛盾を持ちつつも、それを感じさせないスピード感あふれる展開の妙と、お金をかけたスケール感の大きさで大成功した。
こちらは、タイムマシンの矛盾が起こらないようにするために、あちこちに散りばめられた伏線をすべてを収束させるというシナリオの妙のみで、スケール感を大きくすることが出来ていない。
もともと舞台演劇のシナリオで、最初から大作にする意図が全くなかったのだろうか、低予算だったのか、随所に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「タイムマシン」を意識したオマージュが散りばめられているものの、最初からそれらを超えてやろうという気はなく、これでよしとしてしまってる感がある。
このスケール感の小ささも、これはこれで十分味になっているし、良い面もあるのだが、時間をかけて映画用にシナリオを練り上げて、セットやロケや撮影にもお金をかければスケール感を大きくすることもできるだろうし、そうすることで、もっとバック・トゥ・ザ・フューチャーに近づけたのではないかという気がする。
コミック原作物や、テレビ局主導の映画で、ミーハーのためだけに大げさに宣伝してお金をかけるくらいなら、こんな面白いシナリオをしっかり拾いあげて、お金をかけて世界に通用する娯楽大作を作って欲しい。